【ネタバレあり】映画『ルックバック』のあらすじ

こんにちわ、エドです。

令和6年6月28日公開となったアニメ映画『ルックバック』。

原作は藤本タツキ作、漫画「ルックバック」。

『ルックバック』は僕が令和6年に観たアニメ映画で、いや、これから一生の宝物になるアニメ映画になり得ると思いました。感動傑作。上映中は涙が止まりませんでした。

ルックバックの何が良かったのか、語りつくしたいと思います。

が、その前に、映画のあらすじをおさらいしていきます。

【完全にネタバレを含みますのでここから先はご自身の判断で読み進めてください!!!!!】

漫画「ルックバック」のリンクです。未読の方は是非一度ご覧ください。人生を変える1冊になるかもしれません。

京本の絵との出合い

漫画を描くことが好きな小学校4年生の藤野あゆむ。彼女は毎月1回の学年新聞で4コマ漫画を連載していました。

「藤野さんは絵がうまいね」「将来は漫画家だね」

と友達や大人達から言われてきた彼女。そんな彼女に担任の先生はこう言います。

「来月の学年新聞の4コマの枠を一つ、不登校の『京本』に譲ってくれないか」

藤野は「不登校の軟弱者に漫画が描けますかねぇ」と鼻をならしますが、4コマ漫画の枠を京本に譲ることを承諾します。

そして次の月の学年新聞が発行されました。藤野は自分の描いた4コマ漫画の横に並ぶ、京本の4コマを見て愕然とします。

圧倒的に京本の画力がすごかったからです。放課後の学校風景を写生した4コマは、藤野の漫画とは画力という点で圧倒的に差があるものでした。

「自分より絵の上手い4年生がいるなんて許せない!」

ひたすら絵を描き続ける藤野

学校から帰るや否や、書店に行き、スケッチブックと教本を買った藤野は、その日からデッサンに明け暮れます。そして4コマ漫画を描くことをやめてしまいます。

藤野は来る日も来る日も絵を描き続けました。

そして彼女は6年生になりました。友達に「いつまで漫画を描いてるの?中学になっても漫画ばかり描いていたらキモがられるよ」と横やりを入れられても、彼女は絵を描き続けていました。

「やーめた」

6年生のとある月、藤野は久しぶりに学年新聞に4コマ漫画を描きました。2年間ひたすら絵の練習をした彼女の横に並ぶ、上達した京本の風景4コマ。

夏祭りの風景を描いた京本の絵をしばらく見つめた藤野は言いました。

「 やーめた 」

京本との圧倒的な画力の差を目の当たりにし、藤野は漫画を描くことをやめてしまいます。

京本との出会い

小学校の卒業式が終わった藤野に先生はあるお願いをします。

「京本に卒業証書を届けてほしい」

藤野は嫌々承諾し、京本の家を訪ねます。

インターホンを鳴らしても反応がなく、玄関先に卒業証書を置いて帰ろうとしたところ、家の奥から物音が。

藤野は京本がいることを察知し、京本の家にそのまま上がっていきます。

そして京本の部屋の前で、藤野はハッとするのでした。部屋の前の廊下に、何十冊と積み上げられたスケッチブック。と、その上に置かれた、白紙の4コマ。

藤野はその場で4コマ漫画を描きます。書き上げた藤野は満足そうな笑みを浮かべます。しかしふとした瞬間、4コマは手元からこぼれて、そのままドアの隙間を抜けて、京本の部屋に入ってしまいました。

焦った藤野はそのまま駆け出すように京本の家を出ていきました。

それを追いかけるように、京本は部屋を飛び出し、息を切らして玄関先で叫びました。

「藤野先生!!」

雨の中のダンス

京本は学年新聞で4コマを連載している藤野のファンでした。それもかなりコアな。京本は自分の着ていたハンテンの背中にサインをしてほしいと頼みます。

「藤野先生には漫画の天才的な才能がある」と顔を真っ赤にして伝える京本。あっけにとられている藤野を見て京本は更にこう訪ねます。

「なんで、藤野先生は漫画を描くのをやめちゃったんですか」

藤野は「漫画の賞に出す作品を考えていたから」と咄嗟に応えました。

「見たい見たい!」とせまり、懇願する京本。天気は曇りから雨に変わっていきました。

雨の中藤野は、「いいけど」と答えます。

「雨降ってきたから帰る」と言い、「またね」と去っていく藤野。京本は「またね」と大きく手を振ります。

雨が本降りになってきた帰り道。

藤野は溢れてくる気持ちを抑えられず、力強く、思いっきりスキップをしながら家に帰るのでした。

そして濡れたまま、一目散に部屋に飛び込み、また漫画を描き出します。

二人で手にした準入選

藤野と京本は二人で漫画の賞のための作品を描いていました。

藤野がストーリーとキャラクターを。京本が背景を。

1年をかけて書き上げた作品「メタルパレード」は、入選を果たします。

手にした賞金から引き出した10万円をもって、藤野は京本を誘って遊びに出かけます。

帰りの電車の中。今までまともに外に出たことがない京本は藤野に、

「藤野ちゃん、今日はとても楽しかった。私を部屋の外に出してくれてありがとう」と幸せそうに話すのでした。

連載と別れ

月日は流れ、中学、高校と進学していく中で、藤野と京本は読み切り漫画を7本完成させます。

高校卒業のタイミングで担当編集者から連載の話を持ち掛けられます。

喜び快諾する藤野に対し、京本は浮かない表情でした。

帰り道、京本は藤野に「美術の大学に通いたいから連載は手伝えない」と伝えました。自分が背景を担当し、藤野と漫画を完成させていく中で、京本は背景美術の世界に魅せられていたのです。

そして何よりも、「藤野ちゃんの力を借りずに、一人の力で生きていきたい」と強く思うようになっていました。

「私と一緒にくれば何の問題もない」「私がいなければ京本は何もできない」と藤野は京本に詰め寄りますが、京本は「もっと絵、うまくなりたい」と自分の思いを曲げませんでした。

京本の死

藤野と京本は分かれ、それぞれの道を歩いていました。

藤野は漫画家として、京本は美大生として。

週刊連載に忙殺される藤野は、ふとテレビから流れてきたニュースを目に留めます。

そのニュースでは美術大学で無差別殺人が起こったというものでした。

藤野は咄嗟に京本に電話しますが、つながりません。

そして母親からの電話で、京本が死んだことを知るのでした。

「京本死んだの私のせいじゃん」

京本を見送った夜、藤野は京本の部屋を訪れました。そして扉の前においてあった週刊誌をふと手に取ると、中から京本に卒業証書を届けた日に書いた4コマが出てきました。

4コマを眺めながら藤野は思いました。

「私が漫画を描いたから京本は死んだ」「京本が死んだのは私のせい」

そうであれば、なんで漫画を描いたんだろう。「書いても何の意味にもならないのに」と自分を責め、涙を流しながら4コマ漫画を破り捨てます。

破り捨てた4コマ漫画の破片がドアの隙間から京本の部屋に入っていきました。

京本からのメッセージ

藤野が破り捨てた4コマの一部は、藤野が卒業証書を届けにきた時の藤野の部屋に入っていきました。その切れ端には「出てくるな!」と書かれたコマのみが描かれていました。

それを見た京本は、藤野の声に反応せず。部屋を出ませんでした。藤野が京本と出会わない、もう一つの世界線が生まれます。

そして月日は流れます。藤野と出会わなかった京本は、美術大学に進学していました。そしてあの事件が起こります。

不審人物がツルハシをもって大学構内に侵入。運悪く出くわした京本に男は「俺の絵をパクっただろ」と因縁をかけられ、ツルハシで殺されそうになります。

今にもツルハシが京本に振り下ろされようとする刹那、男の背中に藤野が飛び蹴りをくらわせます。倒れこんだ男に正拳突きでとどめを刺し、事件は事なきを得ました。

飛び蹴りで右足を負傷した藤野が救急車に乗せられていくとき、京本は藤野に話しかけます。

「改めてお礼をしたいので、連絡先を教えてください」

「いいよ」と言って差し出されたスマホには「藤野」の文字が。京本はハッとし、彼女が自分が憧れていた「藤野先生」であることをすぐに理解しました。

京本は藤本に訪ねました。

「なんで漫画を描くのを辞めちゃったのですか」

藤野は答えます

「最近また書き始めたよ。連載できたらアシスタントになってね」

救急車に乗って去っていく藤野を喜びの笑顔で見送った京本。家に帰った京本は、藤野が4コマ漫画を眺めた後、自分で4コマ漫画を描きます。

題名は「背中を見て」

描き上げた瞬間、窓から吹き込んだ風で「背中を見て」は飛ばされ、ドアの隙間から廊下に入っていきました。

そしてその4コマ漫画は、葬儀の夜、京本の部屋の前で座り込む藤野の元に舞い込んできました。

描き続ける

京本の描いた4コマ漫画「背中を見て」を手に取った藤野は、京本の部屋に入ります。

京本の部屋の窓ガラスには、小学生の頃に藤野が描いた4コマ漫画が貼られていました。藤野の連載作品である「シャークキック」の単行本も、刷の違いまで揃えてありました。

そして藤野は京本に思いを馳せます。

京本を思う記憶の中で藤野は思い出しました。漫画など、描くものではなく読むものだと言い放っていた自分が、漫画を描き続けた理由を。

藤野は自分が描いた漫画を読んで、心から笑い、感動してくれる京本のために描いていたのです。

自分の漫画を待っていてくれる人のために描いていたのです。

藤野は立ち上がり、雪の降る夜道を歩き出します。

そして自分の部屋に戻り、漫画を描き続けるのでした。

映画はほぼ原作である漫画「ルックバック」と同じ内容です。漫画のメッセージ性をアニメ版はより強調しているように思います。

では次回は僕の感想と映画「ルックバック」への思いをアツく、アツく語っていきたいと思います!

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